症状・原因
片側顔面の下顎部(第3枝)や頬・上顎(第2枝)などに突然、刺されるような激痛がおこります。痛みの持続は数秒~数分です。顔面の感覚を脳に伝える三叉神経という神経が、頭蓋内へ入って脳幹へ入るまでの部分を血管が圧迫することにより引き起こされることが多く、他に腫瘍による圧迫、耳鼻科的疾患、帯状疱疹など他の原因で起こる場合もあります。
画像診断
MRI検査で脳幹部を細かく撮像し、腫瘍の有無や血管が三叉神経を圧迫していないかをみます。CT血管撮影という検査を追加することにより、圧迫血管を推定することができます。
治療
①薬物治療
血管の圧迫による三叉神経痛には、特効薬であるカルバマゼピン(テグレトール)の内服により症状の改善を図ります。約半数の方は痛みがコントロールできます。コントロールが困難な時や薬の副作用がある場合には手術治療が有効です。
②外科的治療(微小血管減圧術)
三叉神経を圧迫している血管を三叉神経から移動させ、圧迫を解消する手術が広く行われています。