症状・原因
片側の顔面がピクピクとけいれんする病気です。初めは目の周りに起こり、進行すると顔面全体に広がります。ストレスや精神的な緊張により症状が増強し、重症になると目を開けることも困難になります。多くの例では脳幹部から顔面神経が出ていく部分を動脈が圧迫することにより発症しますが、腫瘍など他の原因で起こる場合もあります。
画像診断
MRI検査で脳幹部を細かく撮像し、脳血管が顔面神経を圧迫している像を確認します。またCT血管造影という検査を追加すると、圧迫している血管(動脈)を推定することができます。
治療
①薬物治療
クロナゼパム(リボトリール)やカルバマゼピン(テグレトール)などを投与して症状を緩和させることができます。
②ボトックス治療
ボトックスという薬剤を痙攣している筋肉に注射して、痙攣している筋肉を一時的に麻痺させることができます。
③外科的治療(微小血管減圧術)
顔面神経を圧迫している血管(動脈)を圧迫部位から移動させ、神経への圧迫を取り除いてあげると完治します。
圧迫血管を右に移動させると、圧迫されて見えにくかった顔面神経が容易に観察された。