MRI検査では磁石(磁場)と電波(ラジオ波)を使い、体のあらゆる角度の断面像を得ることや、造影剤を使わずに血管を描出することができます。また、脳神経の走行や脳血流、腫瘍の代謝物などの情報を得ることもできます。
放射線被ばくはありませんが、非常に強い磁石を使用しているために、金属や電子機器の持ち込みに対しては注意が必要です。
当院では、1.5テスラ装置2台と3.0テスラ装置1台の3台体制で検査を行なっています。2018年2月に1.5テスラ装置の1台をGE社製の「SIGNA Creator」に更新しました。この装置は、造影剤を用いずに脳全体の灌流画像を得ることができ、脳虚血やてんかん発作などへの臨床応用も期待されています。また、2015年12月導入の3.0テスラ装置は、1.5テスラ装置に比べ、より短時間で鮮明な画像を得ることができます。
MRI検査の注意事項
MRI検査室は常に非常に強い磁場が発生しています。
磁石に引き付けられるもの、磁場によって破損の恐れのあるものは持ち込むことが出来ません。
検査前に身に着けているものを外していただき、検査着に着替えていただきます。
検査時、室内に持ち込めないもの
- 電子機器・金属類:時計、携帯電話、補聴器、アクセサリー(ピアス・ネックレス・指輪等)、眼鏡、鍵など
- 磁気カード類:キャッシュカード、診察券、駐車券、定期券など
- その他: かつら、入れ歯、カイロ、エレキバン、金属のついた下着・保温保湿の高い下着、遠赤外線の下着など
次のような方はMRI検査が出来ません
心臓ペースメーカー(MRI対応型も含む)、人工内耳などの体内電子機器、磁石式義眼を装着されている方、美容金糸、材質不明な金属が体内に入っている方など
以下に該当される方は検査を受けられない場合があります
- 手術で体内に金属(動脈瘤クリップ、心臓人工弁、ステント、血管内コイル、シャントバルブ、人工関節等)を入れている方 ※事前に手術を受けた病院へご確認ください
- 磁石で脱着する義歯を入れている方(吸着機能が失われた事例があります)※事前に歯科医院へご確認ください
歯列矯正を受けている方 ※金属製の場合は、事前に歯科医院にご確認ください - 妊婦、妊娠の可能性のある方(胎児に対しての安全性は確立されていません)
- 入れ墨、アートメイクがある方(火傷・変色する場合があります)
- 狭いところが苦手(閉所恐怖症)な方
- 発熱されている方、発汗障害のある方
その他
- 増毛パウダー、白髪染めスプレー、部分白髪染め(タッチペン式・ヘアマスカラなど)はせずにお越しください。
- ネイルアート、ジェルネイル、つけまつげ、まつげエクステ等は当日までに外して来てください。
- 化粧(ラメ・マスカラ・アイライン・アイシャドウ等)はせずにお越しください。もしくは、メイク落としをご用意ください。
- コンタクトレンズは素材に金属が含まれている製品もありますので、外していただきます。容器・保存液、替えのレンズ、眼鏡等をお持ちください。
- 貼り付け式持続血糖測定器や、ニトロダーム・ニコチネルなどの貼り付け薬はとっていただきます。その他の貼り付け薬もとっていただく場合があります。予備をお持ちください。
- 大きな音のする検査です。耳栓が必要な方は事前にご用意ください。
※その他、何かご不明な点がありましたら担当医もしくは担当技師にお尋ね下さい。