突然発症の頭痛には注意が必要です
*頭痛は国際頭痛分類で一次性、二次性、その他に分類されています。
*痛みの感覚について;頭蓋骨、脳実質、脳軟膜は痛みを感じませんが、頭蓋底の動脈や硬膜、小脳天幕には痛みの感受性があり、さらに硬膜に分布する動脈、静脈洞では痛みを感じるとされています。
1;一次性頭痛は頭蓋内外の器質的疾患を伴わない頭痛をさします。
片頭痛(群発頭痛)、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛、その他
*頭痛を訴える方の多くはこれらの慢性頭痛です。
2;二次性頭痛は頭蓋内外に何らかの器質的疾患が存在するか、薬物などの物
質、代謝異常、心因などが関与する頭痛です。
くも膜下出血、脳内出血、脳腫瘍、脳血管の動脈解離、頚部の動脈解離、静脈洞血栓症、高血圧性脳症、可逆性後頭葉白質脳症(PRESS)、可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)、急性髄膜炎、慢性副鼻腔炎の急性憎悪、Tolosa-Hunt症候群、薬物乱用頭痛
*急性の頭痛では、特に生命にかかわるクモ膜下出血、脳出血、脳腫瘍、動脈解離などの二次性頭痛を見逃さないことが重要です。働き盛りの中年男性に多い椎骨動脈解離はMRI・MRAで初めて診断が可能になります。